過去問だけが試験対策じゃない!
夏期講習が終わると公立高校入試まで残り180日を切ります。
今日は残り163日です。
このあたりから「そろそろ入試対策を…」と考え始める中学生が増えてきます。特に、埼玉県の受験生にとっては大きな指標となる「北辰テスト」が毎月控えているため、過去問を手にとる生徒が一気に増える時期でもあります。
確かに過去問は「出題傾向を知る」「時間配分を意識する」といった点では非常に有効な教材です。実際に入試本番に近い形で演習できるのは、過去問の大きな魅力です。
しかし、この時期に"過去問だけ"に飛びつくのは非常に危険です。
まだ学校の授業で扱っていない単元がたくさん残っている状態で「中学3年間で学んだ全範囲」を前提に作られている入試問題は未知の分野が多く残っているからです。「知らないから解けない…」と悩んでしまうとかえって自信を失い勉強への意欲を削いでしまいかねません。
また、過去問に固執すると「わからない問題だらけで全然点が取れない…」と落ち込む、未習範囲を“飛ばすクセ”がつき、基礎の見直しがおろそかになる、応用問題ばかりに意識が向き、基礎的な計算や語彙の確認が後回しになるといった状況に陥ってしまうこともあります。基礎力が固まっていないまま応用問題に挑むと理解の穴が広がってしまいます。
夏期講習を終えた今からの数ヶ月は、次のような勉強が最優先です。
もちろん、過去問を全くやるな、という話ではありません。過去問は「仕上げの道具」です。基礎力が身についてから使うことで、「時間内に解き切る力」「問われ方に慣れる力」を養うことができます。言い換えれば、過去問を解く準備が整うのは“基礎が固まったあと”なのです。
受験勉強をマラソンにたとえるなら、過去問は最後のスパート練習。まだ足腰ができていない段階で全力疾走しても、途中でバテてしまいます。今は体力(基礎学力)を蓄える時期。そのうえで冬以降に過去問で実戦力を高めていけば、確実に伸びていきます。
入試まで半年を切り、「過去問やらなきゃ!」と焦る気持ちはとてもよく分かります。ですが、本当に大切なのは「どんな問われ方をしても対応できる基礎力」をつけることです。
過去問だけに頼るのではなく、教科書・基礎問題を徹底して身につける。これが合格への最短ルートです。焦らず地に足をつけて学び続けましょう。